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【プレスリリース】教材活用レポート

2016年10月06日
株式会社教育同人社


当社が編集協力した「情報モラル教材」を使った
LINEワークショップの様子をレポート

 当社は、LINE株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:出澤剛)より依頼を受け、小・中学校および高等学校向け情報モラル教材の編集協力をいたしました。その教材はLINE株式会社のウェブサイトより無料でダウンロードできるほか、同社より派遣された専門の講師によるワークショップ授業を実施することも可能です。毎月数十校が専門の講師によるワークショップを実施し、全国各地の学校で活用されています。
 今回はそのワークショップ授業の様子をレポート致します。

●情報モラル教材『楽しいコミュニケーションを考えよう!』
 教材詳細ページ|http://www.djn.co.jp/company/development/line.html

■情報モラル教材「カード版:写真編」活用レポート

開催日時 | 2016年9月14日(水) 10:50〜11:40、11:50〜12:40
※保護者向け講習会13:30〜14:30
場所 | 東京都練馬区立開進第四中学校
対象学年・人数 | 中学2年生(約60名×2コマ)

『楽しいコミュニケーションを考えよう!カード版:写真編』

[コミュニケーションってなに?]
 この学年では約8割の生徒が自分の端末でLINEを使用、さらにネットに写真を公開したことのある生徒は約1割いることを踏まえたうえで、講師から「どういうふうにすれば楽しく使えるか考えてみましょう」と話がありました。
 まず「子どもに人気の辛い料理は?」「夜遅い時間といえば何時から?」の質問に生徒たちが答えます。さまざまな回答が出たうえ、同じ回答の場合でも理由はまったく違いました。講師からは「こんなふうに人それぞれ答えも理由も考え方も皆違う。コミュニケーションは、違う考え方をする友達を理解しようとするときの手段」だと説明がありました。続いて具体的に体感できるワークへと進んでいきます。
[ワーク1:ネットに公開されたら嫌な写真はどれ?]
 一人1セット配られた5枚のカード(自分の寝顔、変顔、部屋、運動中、食事中)の中から、自分がネットに公開されたら嫌だなと思う写真を一つ選び、理由とあわせて班の中で共有しました。「変顔が嫌。面白い顔ができないから」「自分の部屋は汚いから見せたくない」などさまざまな意見が出たところで、講師から「人によって嫌な写真も違えば、その理由も違う。自分は嫌じゃないからと思いネットに公開したらどうなるか考えて」と伝えられました。生徒たちは楽しみながらも“人との考え方の違い”を感じることができたようです。
[ワーク2:この中からどの写真なら公開してもいい?]
 続いて5つのシチュエーションで撮られた写真カードから、どの写真だったらネットに公開してもいいか、公開する順に縦に並べ、班で話し合います。「部活の全員が写っているから公開したい」「友達の家での写真は、位置情報で住所がわかるかもしれないから公開しない」などの意見が出ました。中には、「どの写真も公開しない」という生徒もいました。
講師からは、「公開した写真は、いろんな人が見る、すぐ広がる、消せない、そして場所が特定される、というリスクがある。写真を公開したいときはどんなことに気をつければいいのか、よく考えてからにしよう」と話がありました。
[ワーク3:LINEの不愉快な内容にどう返せばいい?]
 最後はLINEのグループトーク内でのやりとりです。「昨日の皆の写真、ネットに公開していいよね?」というAさんからの提案に、Bさんから「自分だけかわいい写真じゃない?ウザ」の返信が・・・。それに何と返せばいいかを考えます。
 生徒からは、「皆良く写ってるよ、別になんでもいいよと返す」「爆笑のスタンプを送る」「無視する」などさまざまな意見が出ました。講師は「正解はない。これは今後皆さんがネットやSNSでやりとりするときに直面すること。無視したらどうなる?同意したら?反論したら?そしてどんな人が見るのかも考えてやりとりする必要がある」と述べ、最後に「迷ったら誰かに声をかけ、一緒に考えていくことが大切。一人で抱えないで」と結びました。
[ワークショップを終えて]
 終了後、生徒に感想を聞いてみました。
「おもしろかったし、ためになったと思う」「LINEのタイムラインに写真をアップすることがあるが、写っている人全員に確認することが大切だと思った」「写真に位置情報がのると知って、家の住所や今いる場所が誰かに知られるとわかり驚いた。あとのことをきちんと考えて行動しなくてはいけないと思う」といった意見が聞け、自分のこととして受け止めていたように感じました。
[保護者向け講習会にて]
午後の保護者向け講習会で、校長先生から「生徒は携帯電話を日用品だと答えた。それくらい身近な存在となっている今、大人としてどう子どもに適切な使い方を伝えるかについて学んでいただけたら」とお話があり、講師からは「携帯電話はすでに子どものほうが使いこなしている状態。LINEやSNSの使い方を説明した書籍等を利用しながら、子どもと一緒に使い方を学んでほしい」と続きました。その後、LINEの仕組み、青少年の利用実態調査とその対策についての説明がされました。講師からは「道徳心は今も昔も変わっていないが、使うツールが変わってきている」「親以外に見せる顔・話す内容があるので、ネット・携帯電話の話題にもぜひ親戚や周りを巻き込んで、一緒に子育てを」といった話がなされ、参加された保護者の皆さんは深くうなずきながら聞き入っていらっしゃいました。
●取材後記●
 ワークショップは今回の「カード版:写真編」のほかに、悪口編、使いすぎ編、さらに「マンガ版」があり、内容はそれぞれ学校の実態や悩みに応じてLINE側からの提案ののち実施されるため、現場の先生方も安心して依頼できる印象を受けました。生徒たちは普段から接しているLINEが題材とあって、導入からすぐに内容に入ることができました。また普段の子どもたちのやりとりが垣間見える回答が多く聞かれ、実態を把握するのにも大変有効だと思われます。
 ネット上だけでなく、大切なのは「自分と人は考えが違う」こと、それを踏まえたうえで楽しくコミュニケーションをとるにはどうすればいいかが体感できる内容だと感じました。

【お客様からのお問い合わせ先】
株式会社 教育同人社 企画部メディア推進室
担当 : 柏木・井手
Tel : 03-3971-5151(代表)
お問い合わせフォーム : https://www.djn.co.jp/form/pub_e/

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